■2025年01月26日の「今日のことば」■
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![]() 祇園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。 (ぎおんしょうじゃのかねのこえ、 しょぎょうむじょうのひびきあり) 沙羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらわす。 (さらそうじゅのはなのいろ、 じょうしゃひっすいのことわりをあらわす) 奢れる人も久しからず、 ただ春の夜の夢のごとし。 (おごれるひともひさしからず、 ただはるのよのゆめのごとし) 猛き者も遂には滅びぬ、 ひとえに風の前の塵に同じ。 (たけきものもついにはほろびぬ、 ひとえにかぜのまえのちりにおなじ)
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昨年に引き続き、このところの
大物といわれる芸能人の突然の引退や その人たちをとり巻くテレビ局の内情、 対処の失態などの報道や情報を 見聞きすると、「平家物語」冒頭の この一節が頭に浮かんできます。 平家物語や言葉の意味は、 「祇園精舎の鐘の声」 をみてみてください。 長い間、地位や名誉、名声、お金、権力を持ち、 カリスマだ、○○帝王、神だのと持ち上げられ、 それらがもたらす、あまりに大きい魅力に冒され、 快感に溺れ、流され、いろいろな感覚が麻痺し、 次第に自分は超特別で、なんでも思い通りになる、 なんでも思い通りにする、と思っていくのでしょうか。 その中で、倫理観もうすれ、人をモノ扱いしても、 それが当然のこととなる、平気になる… しかしながらそれがいつか、それが 自分の身に降りかかってくる… という感じなのでしょうか。 学生の頃、暗記させられた古典の一節ですが、 今も強く心に響いてくる言葉です。 |
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