■2009年10月07日の「今日のことば」■
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運が悪い人は「仕返し」が好き
人間は「仕返し」をしたいと考える生きものである。 大きいことから小さなことまで、自分にイヤなことをした相手に、 「仕返し」したいと思うし、実際に仕返しする人もいる。(略) なぜ仕返しを考えるのか? それはスッキリしたいからだ。 この「仕返し」ほど運を悪くさせることはない。 仕返ししたい気持ち、つまり復讐心は、 悪魔が仕掛けた大きく深い落とし穴といってもいい。(略) 腹の立つ相手に「思い知らせて」やると、 確かに一時的には気分がいいかもしれない。 だが、結局損をするのは仕返しした方だ。
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この本に、ぬきんでて歌のうまい女性の事例が載っている。
「才能を磨けば、一流の歌手になれそうなほどだったが、 そのころ、彼女は両親との仲がひどく悪かった。 その両親は、彼女が聖歌隊に入ることを望んだ。 彼女自身も入りたかったのだが、彼女は親への反応が 強かったので、「思い知らせてやる」つもりで、 とうとう入らなかった。 おかげで彼女は、才能に磨きをかけるチャンスを逃した」 この事例の彼女が、親のすすめる聖歌隊には入らなかったが、 もっと違うやり方で自分の才能を磨くことができたら、 それは、すばらしい「思い知らせてやる」になったかもしれない。 誰かが言ったことに反発して、本当はやりたいくせに、 「あなたの言ったことは絶対にやりません」と、 結局やらずに、あるいは反対のことをやり、 後で後悔するなんてことは多々あるものだ。 また、イヤな思いをさせられた相手に対して、 その場の気分をよくするため、悔しさを収めるために、 目に見える「仕返し」や「思い知らせてやる」 なにかをすることも、情けないが…よくある。 どなったり、無視したり、皮肉やイヤミを言ったり…等々。 そうした後で、そんなことをした自分がイヤになったり、 後味の悪い思いをすることもある。 さらに、 「私にこんなことをすると、こんな仕返しをするよ」 「いいよ、それならこっちもするから」 なんてことになったら、堂々巡りの悪巡回になる。 これでは、確かに互いに足の引っ張りあいになり、 運なんて回ってこないだろうなあ、と思う。 運をもらうため、強運になるため、運を落とさないために、 つまらない「仕返し」や「思い知らせてやる」 ための行動なんてやめてしまおう。 |
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