ことば探し
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■2018年12月06日の「今日のことば」■

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「今日のことば」

倒産を目の前にした人々が苦しむのは、
立ち直れない明日が怖いからだ。
倒産だけでなく、すべての挫折がそうかもしれない。
挫折して苦しいのは、もう立ち直れないという怖さなのである。
明日が怖いから、先に進めない。

宙ぶらりんで、どうしたらいいか分からないまま、
木の枝にしがみついたような状態で、みな八起会に相談にくる。
だから私は言う。

「枝にしがみつく、その手を放しましょう」
相手は、落っこちるのがイヤだ、と首を振る。
「だったら落ちてみましょう」
イヤだ、地獄へ落ちるのはイヤだと、枝にしがみついたまま。
そして、これ以上苦しむくらいなら、いっそ、
死んだ方がいいと訴える。

しかし、落ちた先は地獄ではない。
枝を放して足をついた場所。
そこにあるのはただのゼロ。
出発点である。
出発点まで落ちれば、それより下に沈むことはない。
後は上り坂を登っていくだけだ。
だから早く、その苦しい手を放してしまえば楽になる。
落ちさえすれば、先が見えてくるから安心できる。
安心するには、その手を放した方がいいのだ。



出典元 生きてこそ―もう一度、“幸”つかむまで
おすすめ度 ★★★★☆  ※おすすめ度について
著者名 野口 誠一

まゆの感想
八起会会長だった野口さん(2016年逝去)は、
この本の中で、こう言っています。

「相談にくる夫婦に会うといつも思うのだが、
 奥さんの方が周囲が見えているし、度胸もある。
 ゼロに戻る心構えがきちんとできている。

 だが男は、いつまでも社長の枝にぶら下がりたがる。
 会社を倒産させたくない。
 債権者の人に迷惑をかけたくない。
 家族にも迷惑をかけたくない。
 そうは言っても、現実には仕事はないし、借金も返せない。
 死ぬしかないと考えるほと追いつめられているのに、
 まだ会社をつぶしたくない欲だけはある。

 枝を放して落ちた後、倒産者たちは必ず言う。
 「あの時、手を放してよかった。死ななくてよかった」
 金の欲にしがみついて、何もかもなくなって、
 すってんてんで枝を放す。
 そこから歩き出すと、生きているだけで幸せなんだと悟る」

倒産だけでなく、もう腐っている、ダメだとわかっていても、
何かにしがみついていると、周囲が見えなくなるだけでなく、
どんどん追いつめられていく、ということでしょうか。

しがみついているものの手を放すのは、
なかなか勇気がいりますよね、
自分が、ダメになるような気がして、
今までの生き方がムダのように思えて。
でも、手放すと気持ちが楽になる、生きやすくなる、
その方がうまくいく、そのようなことは多いと私も実感しています。

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