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出典名: | 河合隼雄のカウンセリング講座 |
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おすすめ度: | ※おすすめ度について | ||
本のカテゴリ: | 心・心理学、心の病 | ||
副題: | 四天王寺、カウンセリング講義より | ||
著者: | 河合 隼雄 | ||
訳者: | |||
出版社: | 創元社 (2000/06) | ||
本の内容: | 日本のカウンセリング第一人者の著者が、カウンセリングの「初歩」 をわかりやすい口語調で教えてくれる、ちょっと専門的な本。 カウンセリングは、この初歩がとても大切で、むずかしいとされて います。 著者は、こんな話をしています。 「原因を探すことを、私はもっと端的に「悪者探し」と言っていま す。「だれが悪いのか」「あれは親父が悪いんだ」とか、両親の 方も頑張って「いや、学校が悪い」とか、みんなで悪者探しを して喧嘩になるときがあります。最後は「ええいっ、文部省が 悪いということにしておけばいい」というようなことを言う人も でてきます。 しかし、悪者を探して「あいつが悪い」と言っても、子どもは 学校に行かないし、子どもの盗みは止まりません。ですから、 そんなことしたってしかたないんですよね。 こんなときに大事なのは、原因を探すことよりも、たとえば 子どもの盗みを考えていくために、これからわれわれはいったい どうすればいいのかということです。 そうすると、単純に原因を探してそれをなくそうというのでは なく、その子の生き方とか、その子をとりまく人間関係や環境、 その子に関連する全部を考えなければならないということになり ます。全体的に考えて、どういう方向へもっていくかということ です。」 この本に貫かれているのは、1人の人間を大切にしていくこと、 よくしていくことの大切さ、また、1人の人間を表面や一方から だけではなく、今の置かれている状況や、心や精神状態や心理学の 知識などを合わせて総合的に見ていくことが大切だということです。 心理学の知識がないと少しわかりづらいところもありますが、 じっくりと読んでみる価値のある本です。 人間の深さ、複雑さ、などが、実感として感じられる本です。 |
■この本から紹介している「今日のことば」■
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
人と違うことが個性ではない。 「個性」と言うと「何か人と違ったことをするのが個性だ」 という | 今日も、河合隼雄さんの本からのことばです。 「個性」を人と違うこと | 2007-04-26 |
僕はこういう仕事につく前に、自分の分析というのを 5年くらい受けています。5年間やって人間がど | 心理学的には、180度変わるより、 ちょっと変わることの方がずっと | 2007-04-25 |